人類初の石鹸は、紀元前3000年代のメソポタミア・シュメールの記録粘土板によると、すでに薬用としての石けんが登場しており、塗り薬や織布の漂白洗浄に使われていたと言われています。羊を焼いて神に供える習慣のあったサポーの丘では、したたり落ちた羊の脂と灰が雨に流され、それが川に堆積した土の中に、自然に石けんらしきものができたと言われています。この「汚れを落とす土」は洗濯ものが白くなると重宝されていました。石けん=ソープ(Soap)の語源は、この“サポー(Sapo)の丘” 名前から取ったといわれています。

日本では、16世紀頃に石鹸が知られるようになりました。ポルトガルの宣教師が織田信長に献上した石鹸が最初とされています。汚れが良く落ちる石鹸に驚き、大変喜んだようです。当時はとても高価だったので一部の裕福層しか利用できないものでした。